地熱発電や地中熱等の導入拡大に向けた技術開発事業(NEDO交付金)

府省庁: 経済産業省

事業番号: 0256

担当部局: 資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部、産業技術環境局 新エネルギー課、エネルギー・環境イノベーション戦略室

事業期間: 2013年〜2020年

会計区分: エネルギー対策特別会計エネルギー需給勘定

実施方法: 委託・請負、補助、交付

事業の目的

再生可能エネルギー導入拡大が望まれる中、世界第3位となる地熱資源を有する我が国では、ベースロード電源として活用可能な地熱発電が大きな注目を集めている。本事業では、導入ポテンシャルの高い地熱資源を有効活用するための技術開発を行い、我が国の地熱発電の導入拡大を促進することを目的とする。また、従来の地熱資源よりも深部に存在するといわれている超臨界状態の水を利用することで、地熱発電容量のさらなる増大を目指す。
また、我が国の最終エネルギー消費の現状は、熱利用を中心とした非電力での用途が過半数を占めており、再エネ熱をより効果的に活用することも、エネルギー需給構造をより効率化する上で効果的な取組であるが、再エネ熱は競合技術と比べ導入コストが高いという課題の他、市場が小さく、競争原理が働きにくい。本事業では、技術開発により再エネ熱市場を拡大させ、競争力を高めることを目的とする。

事業概要

地熱資源を有効活用するための技術開発として、①発電所の環境保全対策技術開発(発電所の環境保全対策に資する環境アセスメント手法関連技術開発等)、②発電所の高度利用化に係る技術開発(地熱エネルギーの高度利用に資する技術開発や発電所の運転管理等の高度化に係る技術開発)等に取り組み、我が国の地熱発電の導入拡大を促進するとともに、③次世代の地熱発電として期待される超臨界地熱発電の詳細事前検討を行う。なお、①、③については委託事業、②については委託又は助成(負担率2/3以下)事業にて実施。
再エネ熱は複数の個別技術から構成されるため、コストダウンによる普及拡大には、システム導入に関わる上流から下流までのプレーヤー間や業界団体、地域との連携を図ることが効果的であるため、本事業では、上流から下流まで集めたコンソーシアム体制を構築し、再エネ熱の導入コスト、ランニングコストの低減につながる各社共通の技術課題及び、業界団体、ユーザーとの連携による普及策に取組む【補助率:1/2】。さらに、コストダウンによる普及拡大のため、システム導入計画時の一助となる共通基盤技術開発を行い、規格化を目指す【委託】。

予算額・執行額

※単位は100万円

年度要求額当初予算補正予算前年度から繰越し翌年度へ繰越し予備費等予算計執行額
2017-1,2000350-681,1671,167
2018-1,10000-106-14980980
2019-1,4600106-212-341,3201,320
2020-1,4600212001,672-
Created with Highcharts 7.1.1百万円要求額当初予算補正予算前年度から繰越し翌年度へ繰越し予備費等予算計執行額2017201820192020-5000500100015002000Highcharts.com

成果目標及び成果実績(アウトカム)

設備利用率を10%向上させる技術を開発し、それが2030年までに認定出力上位10カ所の発電所に導入された場合の発電電力量が25MW向上する。

設備利用率を10%向上させる技術を開発し、それが2030年までに認定出力上位10カ所の発電所に導入された場合の発電電力量(R2年度に技術開発成果が出るため、中間目標値を設定することが困難) (目標:2020年度に10 %)

年度当初見込み成果実績
2017- %- %
2018- %- %
2019- %- %

超臨界地熱発電の将来的な経済学的実現可能性を提示する。

実現可能性調査及び詳細事前検討での評価による、一定条件内の想定発電コスト10.9円/kWh未満 ※10.9円/kWhは従来地熱発電のコスト。(なお、政策経費を除いた試算) (R2年度にコスト計算が完了するため、中間目標値を設定することが困難) (目標:2020年度に10.9 円/kWh)

年度当初見込み成果実績
2017- 円/kWh- 円/kWh
2018- 円/kWh- 円/kWh
2019- 円/kWh- 円/kWh

長期エネルギー需給見通し(エネルギーミックス)に基づく、電源構成における地熱発電導入量(設備容量)

地熱発電導入量(設備容量) (本事業だけではなくJOGMECの地熱補助金事業等によるため、本事業のみで中間目標を設定することは困難) (目標:2030年度に155 万kW)

年度当初見込み成果実績
2017- 万kW51.1 万kW
2018- 万kW49.4 万kW
2019- 万kW- 万kW

再生可能エネルギー熱利用技術トータルコストで投資回収8年を目指す。すなわち10kWシステムとして250万円以下を目指す。

再生可能エネルギー熱利用技術に関わる10kW相当システムコストの投資回収年数 (目標:2030年度に8 年)

年度当初見込み成果実績
2017- 年- 年
2018- 年- 年
2019- 年- 年

活動指標及び活動実績(アウトプット)

本事業実施件数

年度当初見込み活動実績
201716 件16 件
201819 件19 件
201927 件26 件

主要な支出先

年度支出先業務概要支出額(百万円)
2019国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構プロジェクトマネジメント業務1,320
2019地熱技術開発株式会社未利用地熱エネルギーの活用に向けた技術開発(在来型地熱資源における未利用酸性熱水活用技術の開発)85
2019横河電機株式会社地熱資源適正利用のためのAIーIoT温泉モニタリングシステムの開発83
2019東北緑化環境保全株式会社冷却塔排気に係る環境影響の調査・予測・評価の手法に関する研究開発73
2019西日本技術開発株式会社酸性熱水利用のための化学処理システム開発56
2019国立大学法人富山大学酸性熱水利用のための化学処理システム開発49
2019東芝エネルギーシステムズ株式会社地熱発電所の利用率向上に関する研究47
2019国立研究開発法人産業技術総合研究所東日本・九州地域における超臨界地熱資源有望地域の調査と抽熱可能量の推定45
2019西日本技術開発株式会社東日本・九州地域における超臨界地熱資源有望地域の調査と抽熱可能量の推定41
2019伊藤忠テクノソリューションズ株式会社IoTーAI適用による小規模地熱スマート発電&熱供給の研究開発40
2019株式会社ティクスIKS未利用地熱エネルギーの活用に向けた坑口装置の研究開発39
2019富士電機株式会社酸性熱水を利用した地熱発電システム実現に向けた耐酸性・低付着技術の研究開発32
2019三菱マテリアルテクノ株式会社八幡平地域における超臨界地熱資源の評価に関する研究開発32
2019国立研究開発法人産業技術総合研究所地熱資源適正利用のためのAIーIoT温泉モニタリングシステムの開発29
2019一般財団法人エンジニアリング協会革新的超臨界地熱場観測技術の研究開発28
2019一般財団法人電力中央研究所冷却塔排気に係る環境影響の調査・予測・評価の手法に関する研究開発22
2019一般財団法人エンジニアリング協会IoTーAI適用による小規模地熱スマート発電&熱供給の研究開発21
2019国立大学法人秋田大学超臨界地熱発電に必要な坑井及び地上設備仕様の調査・検討16
2019国立大学法人九州大学酸性熱水利用のための化学処理システム開発14
2019地熱解析株式会社八幡平地域における超臨界地熱資源の評価に関する研究開発12
2019国立大学法人東北大学水圧・減圧破砕による人工超臨界地熱貯留層造成に関する研究12
2019一般財団法人電力中央研究所IoTーAI適用による小規模地熱スマート発電&熱供給の研究開発12
2019国立研究開発法人海洋研究開発機構酸性熱水を利用した地熱発電システム実現に向けた耐酸性・低付着技術の研究開発11
2019株式会社ヒロテック酸性熱水を利用した地熱発電システム実現に向けた耐酸性・低付着技術の研究開発10
2019一般財団法人ファインセラミックスセンター革新的超臨界地熱場観測技術の研究開発10
2019学校法人早稲田大学地熱発電システムにおける運転等の管理高度化に係る技術開発9
2019国立大学法人東京海洋大学IoTーAI適用による小規模地熱スマート発電&熱供給の研究開発7
2019国立大学法人東海国立大学機構酸性熱水を利用した地熱発電システム実現に向けた耐酸性・低付着技術の研究開発6
2019地方独立行政法人北海道立総合研究機構東日本・九州地域における超臨界地熱資源有望地域の調査と抽熱可能量の推定6
2019国立研究開発法人産業技術総合研究所水圧・減圧破砕による人工超臨界地熱貯留層造成に関する研究6
2019国立大学法人東北大学超臨界地熱発電に必要な坑井及び地上設備仕様の調査・検討5
2019株式会社テルナイト超臨界地熱発電に必要な坑井及び地上設備仕様の調査・検討5
2019国立大学法人京都大学未利用地熱エネルギーの活用に向けた技術開発(在来型地熱資源における未利用酸性熱水活用技術の開発)5
2019国立研究開発法人産業技術総合研究所未利用地熱エネルギーの活用に向けた技術開発(在来型地熱資源における未利用酸性熱水活用技術の開発)5
2019地熱エンジニアリング株式会社水圧・減圧破砕による人工超臨界地熱貯留層造成に関する研究4
2019株式会社日建設計総合研究所天空熱源ヒートポンプ(SSHP)システムのライフサイクルに亘るコスト低減・性能向上技術の開発4
2019株式会社INPEX超臨界地熱発電に必要な坑井及び地上設備仕様の調査・検討4
2019国立大学法人九州大学東日本・九州地域における超臨界地熱資源有望地域の調査と抽熱可能量の推定3
2019国立大学法人京都大学AIによる超臨界地熱資源評価・掘削技術2
2019国立研究開発法人産業技術総合研究所AIによる超臨界地熱資源評価・掘削技術2
2019国立大学法人佐賀大学給湯負荷のある施設への導入を想定した地中熱利用ヒートポンプシステムの研究開発1
2019国立大学法人山梨大学直接膨張式地中熱ヒートポンプシステムとその施工・設置にかかるコスト低減技術の開発1
2019国立大学法人秋田大学水圧・減圧破砕による人工超臨界地熱貯留層造成に関する研究1
2019国立大学法人岐阜大学酸性熱水を利用した地熱発電システム実現に向けた耐酸性・低付着技術の研究開発1
2019国立大学法人東京大学天空熱源ヒートポンプ(SSHP)システムのライフサイクルに亘るコスト低減・性能向上技術の開発1
2019国立研究開発法人産業技術総合研究所給湯負荷のある施設への導入を想定した地中熱利用ヒートポンプシステムの研究開発1
2019国立研究開発法人産業技術総合研究所超臨界地熱発電に必要な坑井及び地上設備仕様の調査・検討1
2019株式会社物理計測コンサルタント水圧・減圧破砕による人工超臨界地熱貯留層造成に関する研究1
2019株式会社トーレイ直接膨張式地中熱ヒートポンプシステムとその施工・設置にかかるコスト低減技術の開発1
2019地熱技術開発株式会社水圧・減圧破砕による人工超臨界地熱貯留層造成に関する研究1
2019富士商事株式会社直接膨張式地中熱ヒートポンプシステムとその施工・設置にかかるコスト低減技術の開発1
2019国立大学法人京都大学東日本・九州地域における超臨界地熱資源有望地域の調査と抽熱可能量の推定0
2019国立大学法人東京工業大学AIによる超臨界地熱資源評価・掘削技術0
2019国立大学法人北海道大学AIによる超臨界地熱資源評価・掘削技術0
2019国立大学法人東京大学水圧・減圧破砕による人工超臨界地熱貯留層造成に関する研究0

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