CCSによるカーボンマイナス社会推進事業 (一部経済産業省連携事業)
府省庁: 環境省
事業番号: 0023
担当部局: 地球環境局 地球温暖化対策課 地球温暖化対策事業室
事業期間: 2014年〜2021年
会計区分: エネルギー対策特別会計エネルギー需給勘定
実施方法: 委託・請負
事業の目的
二酸化炭素排出量を大幅に削減し、低炭素社会を実現するためには、石炭火力発電所等の大規模排出源への二酸化炭素回収・貯留(CCS)の導入が求められる。本事業では、我が国周辺水域における二酸化炭素貯留適地を特定するとともに、石炭火力発電所排ガスから二酸化炭素の大半を分離回収する技術の実証等を推進し、環境の保全に配慮したCCSの円滑な導入手法をとりまとめることを目的とする。
事業概要
①我が国周辺水域で、広域的な2次元弾性波調査、詳細な3次元弾性波調査及びボーリング調査による地質探査により、貯留性能、遮蔽性能、地質構造の安定性、海洋環境保全等の観点から二酸化炭素の貯留に適した地点を特定する。(平成26年度~平成33年度、経済産業省連携委託事業)
②石炭火力発電所から排出される二酸化炭素の大半をアミン回収液により分離回収する設備を追設し、発電効率への影響、環境影響等を実証する。これらの結果やCCS導入に向けた制度・施策検討結果等を踏まえ、我が国に適したCCSの円滑な導入手法をとりまとめる。(平成26年度~平成32年度、委託事業)
予算額・執行額
※単位は100万円
年度 | 要求額 | 当初予算 | 補正予算 | 前年度から繰越し | 翌年度へ繰越し | 予備費等 | 予算計 | 執行額 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2014 | - | 1,243 | 0 | 0 | -384 | 0 | 859 | 817 |
2015 | - | 2,500 | 0 | 384 | -1,424 | 0 | 1,460 | 1,224 |
2016 | - | 6,000 | 0 | 1,424 | -4,712 | 0 | 2,712 | 2,512 |
2017 | 6,000 | 6,000 | 0 | 4,712 | -1,367 | 0 | 9,345 | 9,244 |
2018 | 6,700 | 5,250 | 0 | 1,367 | 0 | 0 | 6,617 | - |
2019 | 5,250 | - | - | - | - | - | - | - |
成果目標及び成果実績(アウトカム)
本事業において、1億t-CO2以上の貯留ポテンシャルを有する貯留適地を33年度までに3地点程度特定する。 ※平成26~29年度は平成31年度以降の掘削に向け、候補地点を絞り込むべく、弾性波探査データの取得・解析評価を実施しているため、目標値・成果実績の記載は困難。
【30年度】弾性波探査の結果、抽出された候補地点数 【33年度】ボーリング調査により、適地と特定された地点数 (目標:2021年度に3 箇所)
年度 | 当初見込み | 成果実績 |
---|---|---|
2015 | - 箇所 | - 箇所 |
2016 | - 箇所 | - 箇所 |
2017 | - 箇所 | - 箇所 |
本事業における技術実証により、32年度までに石炭火力発電においてアミン回収液によるCO2分離回収技術を実証し、600t-CO2/日を分離回収する。
【28年度】CO2分離回収設備の基礎設計完了 【29年度】CO2分離回収設備の詳細設計完了 【30年度】CO2分離回収設備の関係法令諸手続き完了及び工事着手 【31年度】CO2分離回収設備の工事完了 【32年度】CO2分離回収を実証し、600t-CO2/日を分離回収 (目標:2020年度に600 t-CO2/日)
年度 | 当初見込み | 成果実績 |
---|---|---|
2015 | - t-CO2/日 | - t-CO2/日 |
2016 | - t-CO2/日 | - t-CO2/日 |
2017 | - t-CO2/日 | - t-CO2/日 |
活動指標及び活動実績(アウトプット)
新規弾性波探査の実施・解析件数
年度 | 当初見込み | 活動実績 |
---|---|---|
2015 | 5 地点 | 1 地点 |
2016 | 6 地点 | 3 地点 |
2017 | 5 地点 | 4 地点 |
既存弾性波探査データの解析件数
年度 | 当初見込み | 活動実績 |
---|---|---|
2015 | 8 件 | 8 件 |
2016 | 2 件 | 5 件 |
2017 | 7 件 | 4 件 |
CO2分離回収設備の詳細設計完了・追設着手
年度 | 当初見込み | 活動実績 |
---|---|---|
2015 | - 件 | - 件 |
2016 | 1 件 | - 件 |
2017 | 1 件 | 1 件 |
主要な支出先
年度 | 支出先 | 業務概要 | 支出額(百万円) |
---|---|---|---|
2017 | 東芝エネルギーシステムズ株式会社 | ・大規模二酸化炭素分離回収設備の設計及び運転準備 ・二酸化炭素分離回収設備の環境負荷低減対策検討 | 2,658 |
2017 | 東芝エネルギーシステムズ株式会社 | ・大規模二酸化炭素分離回収設備の設計及び運転準備 ・二酸化炭素分離回収設備の環境負荷低減対策検討 | 2,065 |
2017 | 日本CCS調査株式会社 | 貯留適地調査に係る弾性波探査の地点選定、計画策定、弾性波探査の管理、地質評価及び有識者による委員会の開催等 | 1,936 |
2017 | 株式会社地球科学総合研究所 | 2・3次元弾性波探査データの取得・処理、地質解析貯留可能量評価 | 1,504 |
2016 | 日本CCS調査株式会社 | 貯留適地調査に係る弾性波探査の地点選定、計画策定、3次元弾性波探査の管理、地質評価ならびに有識者による委員会の開催等 | 1,266 |
2017 | 日本CCS調査株式会社 | 貯留適地調査に係る弾性波探査の地点選定、計画策定、弾性波探査の管理、地質評価及び有識者による委員会の開催等 | 1,039 |
2016 | 株式会社地球科学総合研究所 | 2D探査データの取得・処理・解釈等 | 884 |
2017 | 株式会社地球科学総合研究所 | 3次元弾性波探査データの準備、取得・処理 | 854 |
2016 | 日本CCS調査株式会社 | 貯留適地調査に係る弾性波探査の地点選定、計画策定、2次元弾性波探査の管理、地質評価ならびに有識者による委員会の開催等 | 728 |
2016 | 株式会社地球科学総合研究所 | 2次元弾性波探査データの取得・処理・解釈等 | 633 |
2016 | 佐賀市 | 二酸化炭素回収機能付き廃棄物発電検討事業 | 500 |
2015 | 日本CCS調査株式会社 | 地点選定、計画策定、探査の管理、地質評価等 | 375 |
2017 | みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社 | ・二酸化炭素分離回収設備の環境負荷低減対策検討 ・海底下貯留二酸化炭素漏洩抑制対策・修復手法検討 ・CO2ハイドレートの形成検証 ・二酸化炭素モニタリング手法の検討 ・我が国に適したCCSトータルシステムの検討・提案 ・CCSに関する政策・措置等の取りまとめ等 | 320 |
2015 | みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社 | CCSトータルシステムの検討等 | 181 |
2015 | 日本CCS調査株式会社 | 地点選定、計画策定、探査の管理、地質評価等 | 161 |
2015 | 株式会社東芝 | アミン類排出抑制対策の検討等 | 158 |
2015 | 株式会社地球科学総合研究所 | 弾性波データの取得・処理・解釈 | 153 |
2017 | 株式会社QJサイエンス | CCSの円滑な導入手法の検討(共同実施) | 152 |
2017 | 株式会社QJサイエンス | ・我が国に適したCCSトータルシステムの検討・提案 ・CCSに関する政策・措置等の取りまとめ等(共同実施) | 150 |
2017 | 日本エヌ・ユー・エス株式会社 | ・CO2ハイドレートの形成検証 ・二酸化炭素モニタリング手法の検討(共同実施) | 142 |
2017 | 日本エヌ・ユー・エス株式会社 | 海底下に貯留した二酸化炭素の漏洩抑制・修復手法に関する検討 CCSの円滑な導入手法の検討(共同実施) | 138 |
2015 | 日揮ホールディングス株式会社 | CCSの一貫実証試験の実施計画等 | 116 |
2015 | 千代田化工建設株式会社 | シャトルシップによる輸送・貯留システムの検討 | 98 |
2017 | 千代田化工建設株式会社 | CCSの円滑な導入手法の検討(共同実施) | 95 |
2017 | 千代田化工建設株式会社 | ・我が国に適したCCSトータルシステムの検討・提案(共同実施) | 95 |
2015 | 株式会社QJサイエンス | 社会需要性の調査分析等 | 86 |
2015 | 株式会社地球科学総合研究所 | 既存弾性波探査データの処理 | 83 |
2017 | 日揮ホールディングス株式会社 | CCSの円滑な導入手法の検討(共同実施) | 80 |
2017 | 日揮ホールディングス株式会社 | ・我が国に適したCCSトータルシステムの検討・提案 ・CCSに関する政策・措置等の取りまとめ等(共同実施) | 75 |
2017 | 石油資源開発株式会社 | 地質解析貯留可能量評価、地表地質調査採取試料分析検討、調査井掘削前CO2挙動シミュレーション | 66 |
2017 | 石油資源開発株式会社 | 3次元弾性波探査データの解析 | 60 |
2015 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | 海底でのCO2モニタリング技術調査等 | 49 |
2017 | 株式会社ダイヤコンサルタント | 地質解析貯留可能量評価 | 47 |
2015 | 株式会社地球科学総合研究所 | 既存弾性波探査データ解析等 | 39 |
2017 | 三菱マテリアル株式会社 | 海底下に貯留した二酸化炭素の漏洩抑制・修復手法に関する検討(共同実施) | 39 |
2016 | 石油資源開発株式会社 | 処理データからの地質解析等 | 38 |
2016 | 株式会社ダイヤコンサルタント | 処理データからの地質解析等 | 38 |
2016 | 石油資源開発株式会社 | 処理データからの地質解析等 | 37 |
2015 | 株式会社X | 処理データを用いた地質解析 | 36 |
2015 | 株式会社地球科学総合研究所 | 処理データを用いた地質解析 | 36 |
2017 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | ・CO2ハイドレートの形成検証 ・二酸化炭素モニタリング手法の検討(共同実施) | 33 |
2017 | 大成建設株式会社 | 海底下に貯留した二酸化炭素の漏洩抑制・修復手法に関する検討(共同実施) | 27 |
2016 | 株式会社地球科学総合研究所 | 既存データの再処理等 | 26 |
2017 | 三菱マテリアル株式会社 | ・海底下貯留二酸化炭素漏洩抑制対策・修復手法検討(共同実施) | 25 |
2017 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | 海底下に貯留した二酸化炭素の漏洩抑制・修復手法に関する検討(共同実施) | 24 |
2017 | 国立大学法人東京大学 | 海底下に貯留した二酸化炭素の漏洩抑制・修復手法に関する検討 CCSの円滑な導入手法の検討(共同実施) | 24 |
2017 | 大成建設株式会社 | ・海底下貯留二酸化炭素漏洩抑制対策・修復手法検討(共同実施) | 22 |
2017 | 国立大学法人東京大学 | ・CO2ハイドレートの形成検証 ・二酸化炭素モニタリング手法の検討 ・我が国に適したCCSトータルシステムの検討・提案(共同実施) | 22 |
2015 | 株式会社ダイヤコンサルタント | 処理データを用いた地質解析 | 21 |
2017 | 国立大学法人九州大学 | ・二酸化炭素モニタリング手法の検討(共同実施) | 21 |
2017 | 一般財団法人エンジニアリング協会 | CCSの社会的受容性の調査・分析 | 15 |
2015 | 株式会社ダイヤコンサルタント | 実証サイトの検討 | 14 |
2015 | 株式会社Y | 処理データを用いた地質解析 | 13 |
2016 | 一般財団法人エンジニアリング協会 | CCSの社会的受容性の調査・分析 | 12 |
2017 | 株式会社ダイヤコンサルタント | 海底下に貯留した二酸化炭素の漏洩抑制・修復手法に関する検討(共同実施) | 11 |
2017 | 株式会社ダイヤコンサルタント | ・二酸化炭素モニタリング手法の検討(共同実施) | 11 |
2017 | 一般財団法人電力中央研究所 | 海底下に貯留した二酸化炭素の漏洩抑制・修復手法に関する検討(共同実施) | 10 |
2015 | 株式会社価値総合研究所 | 経済性評価 | 8 |
2015 | 国立大学法人東京大学 | CO2海中漏出・拡散シミュレーション | 8 |
2017 | 日鉄エンジニアリング株式会社 | 油ガス田パイプラインの再利用可能性評価 | 8 |
2015 | 国立大学法人東京大学 | 船舶輸送シミュレーション手法の開発等 | 7 |
2015 | 国立大学法人九州大学 | 社会受容性調査 | 7 |
2015 | 国立大学法人茨城大学 | ハイドレート層の浸透率に関する試験・調査 | 3 |