戦略的監視・診断体制整備推進事業委託費
府省庁: 農林水産省
事業番号: 20-0084
担当部局: 消費・安全局 動物衛生課
事業期間: 2008年〜2022年
会計区分: 一般会計
実施方法: 委託・請負
事業の目的
家畜の伝染性疾病の発生・まん延を防止するためには、家畜群への伝染性疾病の侵入を監視するとともに、伝染性疾病が侵入した場合に早期に摘発できる検査体制を整備し、適切な防疫措置を講じる必要がある。特に、国内外の状況が変化したり、広域的な流行が懸念されると考えられるなど、検査体制の強化や検査体制の検討が必要な疾病については、国が主体的に的確な検査を実施する体制を構築・維持する必要がある。具体的には、市販されていない検査用試薬等の供給、疾病発生時の原因究明に係る調査体制の整備、国家参照研究所における確定診断機能の整備・強化、家畜への疾病の侵入門戸となっている可能性がある野生動物の疾病感染状況の調査等を実施する。
事業概要
①鳥インフルエンザの検査に不可欠な検査用試薬(ゲル内沈降反応用抗原及び指示血清並びにリアルタイムPCR用試薬)の製造・配布。
②家畜保健衛生所における病性鑑定に必要な試薬等の製造・配布(R2年度:アフリカ豚熱・豚熱遺伝子検査用試薬の配布)
③病性鑑定体制の整備(R2年度:牛伝染性リンパ腫(EBL)、牛のウイルス性呼吸器病、鳥インフルエンザ(原因究明のための体制整備)、鳥インフルエンザ(確定検査の検証)、口蹄疫ワクチンのマッチング検証、伝達性海綿状脳症(TSE)の検査)
④口蹄疫等診断体制強化(診断体制を維持した上で検査員の研修等の実施)
⑤野生動物での家畜の伝染性疾病の感染状況を把握(R2年度 いのしし:オーエスキー病、トキソプラズマ病 鹿:ヨーネ病、悪性カタル病、アカバネ病 野鳥:ニューカッスル病)及び野生の鹿における鹿慢性消耗病(CWD)の検査体制の確立
⑥家畜保健衛生所に対する外部精度管理調査の実施(調査試料の作製)、精度管理に必要な知識習熟のための講習会の開催等を委託
予算額・執行額
※単位は100万円
年度 | 要求額 | 当初予算 | 補正予算 | 前年度から繰越し | 翌年度へ繰越し | 予備費等 | 予算計 | 執行額 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2018 | - | 69 | 0 | 0 | 0 | 12 | 81 | 81 |
2019 | - | 88 | 0 | 0 | 0 | 0 | 88 | 86 |
2020 | - | 78 | 0 | 0 | 0 | 0 | 78 | 68 |
2021 | - | 79 | 0 | 0 | 0 | 0 | 79 | - |
2022 | 175 | - | - | - | - | - | - | - |
成果目標及び成果実績(アウトカム)
【アウトカム(1)】 ①鳥インフルエンザの検査に不可欠な検査用試薬の製造・配布ができず、まん延させてしまった事例の件数を毎年0件とする。
①鳥インフルエンザについて、検査用試薬の整備がされず、まん延させてしまった事例の件数
年度 | 当初見込み | 成果実績 |
---|---|---|
2018 | - 事例 | - 事例 |
2019 | - 事例 | - 事例 |
2020 | - 事例 | - 事例 |
【アウトカム(2)】②家畜保健衛生所の病性鑑定に必要な試薬の製造・配布(アフリカ豚熱・豚熱遺伝子検査用試薬)(R2年度限り)
②都道府県において、家畜の伝染性疾病の診断に有用な試薬の配布により診断可能となった疾病数及び新たな検査手法の確立数
年度 | 当初見込み | 成果実績 |
---|---|---|
2018 | - 件 | 2 件 |
2019 | - 件 | 3 件 |
2020 | - 件 | 2 件 |
【アウトカム(3)】③EBL及び牛呼吸器病ウイルス(アデノウイルス等)に関する病性鑑定機能の強化、鳥インフルエンザに対する疫学調査における検査体制の整備及び確定検査の検証、口蹄疫ワクチンのマッチングの検証並びにTSE検査(R2年度限り)
③事業により、診断・原因究明・予防体制が強化された疾病数
年度 | 当初見込み | 成果実績 |
---|---|---|
2018 | - 疾病数 | 5 疾病数 |
2019 | - 疾病数 | 6 疾病数 |
2020 | - 疾病数 | 6 疾病数 |
【アウトカム(4)】④口蹄疫等の確定検査を実施することが可能な検査員を2年度までの5年間で40人育成する
④研修を行い、確定検査に必要な技術を習得した人数
年度 | 当初見込み | 成果実績 |
---|---|---|
2018 | - 人 | 25 人 |
2019 | - 人 | 34 人 |
2020 | - 人 | 40 人 |
【アウトカム(5)】⑤我が国の野生動物における伝染性疾病の調査を、いのしし2疾病(R2年度はオーエスキー病、トキソプラズマ病)、鹿3疾病(R2年度はヨーネ病、悪性カタル熱、アカバネ病)、野鳥1疾病(R2年度はニューカッスル病)で実施。野生の鹿における鹿慢性消耗病(CWD)の検査体制の確立(R2年度限り)
⑤野生のいのしし及び鹿並びに野鳥において調査した疾病の種類数、及び鹿慢性消耗病の検査体制の確立数
年度 | 当初見込み | 成果実績 |
---|---|---|
2018 | - 疾病数 | 5 疾病数 |
2019 | - 疾病数 | 7 疾病数 |
2020 | - 疾病数 | 7 疾病数 |
活動指標及び活動実績(アウトプット)
①鳥インフルエンザの検査に不可欠な検査用試薬(ゲル内沈降反応用抗原及び指示血清並びにリアルタイムPCR用試薬)の配布希望のあった都道府県への配布都道府県数(毎年度毎ののべ配布都道府県数)
年度 | 当初見込み | 活動実績 |
---|---|---|
2018 | 94 都道府県数 | 96 都道府県数 |
2019 | 96 都道府県数 | 96 都道府県数 |
2020 | 96 都道府県数 | 96 都道府県数 |
②アフリカ豚熱・豚熱遺伝子検査用試薬の配布(R2年度限り)
年度 | 当初見込み | 活動実績 |
---|---|---|
2018 | 2 件 | 2 件 |
2019 | 3 件 | 3 件 |
2020 | 2 件 | 2 件 |
③病性鑑定体制の整備(R2年度:EBL、牛アデノ等、鳥インフルエンザ(原因究明のための体制整備)、鳥インフルエンザ(確定検査の検証))、口蹄疫ワクチンのマッチング検証、TSE検査(R2年度限り)
年度 | 当初見込み | 活動実績 |
---|---|---|
2018 | 5 疾病数 | 5 疾病数 |
2019 | 6 疾病数 | 6 疾病数 |
2020 | 6 疾病数 | 6 疾病数 |
④口蹄疫等診断体制強化(診断体制を維持した上で検査員の研修等の実施)
年度 | 当初見込み | 活動実績 |
---|---|---|
2018 | 9 人 | 9 人 |
2019 | 8 人 | 9 人 |
2020 | 9 人 | 6 人 |
⑤野生動物での家畜の伝染性疾病の感染状況を把握(R2年度 いのしし:オーエスキー病、トキソプラズマ病 鹿:ヨーネ病、悪性カタル熱、アカバネ病 野鳥:ニューカッスル病)及び野生の鹿における鹿慢性消耗病(CWD)の検査体制の確立(R2年度限り)
年度 | 当初見込み | 活動実績 |
---|---|---|
2018 | 2300 検体 | 3248 検体 |
2019 | 2680 検体 | 4429 検体 |
2020 | 780 検体 | 4904 検体 |
主要な支出先
年度 | 支出先 | 業務概要 | 支出額(百万円) |
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2020 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 | 家畜伝染病診断体制の強化・整備 等 | 45 |
2020 | アドテック株式会社 | 高病原性鳥インフルエンザのゲル内沈降反応用抗原及び指示血清並びにリアルタイムPCR用試薬の製造・配布 | 15 |
2020 | 一般財団法人生物科学安全研究所 | ・外部精度管理調査 ・精度管理に関する講習会開催 | 8 |
2020 | 国立大学法人鳥取大学 | 鳥インフルエンザの発生時の疫学調査体制の整備 | 2 |
2020 | 国立大学法人北海道大学 | CWD検査体制の整備 | 1 |