植物品種等海外流出防止総合対策事業
府省庁: 農林水産省
事業番号: 0022
担当部局: 食料産業局 知的財産課
事業期間: 2017年〜2021年
会計区分: 一般会計
実施方法: 委託・請負、補助
事業の目的
農産物の輸出拡大に向けては、海外の輸出市場で高い評価が期待される我が国優良品種について、海外への流出を防止し、我が国からの輸出の妨げとならないよう対策を講じることが不可欠である。このためには、我が国で開発された優良品種について、主な輸出先国等で品種登録を行う必要があるが、海外当局に品種登録出願を行うためには専門的な知見や多額の費用が生じること、東アジアにはそもそも十分な植物品種保護制度がない国があること等から海外出願がなかなか行われない実態にある。
このため、海外における育成者権保護のための制度的・技術的な解決に向けた対策を行うとともに、海外における育成者権取得に対する支援を行う等の総合的な対策を実施し、これら知的財産を保護することにより輸出拡大に寄与する。
事業概要
①海外出願支援体制の整備：海外への品種登録出願に際しての相談を一元的に受け付ける相談窓口の設置、主な出願先国を対象とした海外出願マニュアルの作成、我が国品種の流出・侵害に係る実態を調査、侵害対策及び支援【補助率：定額、2/3以内】
②海外出願促進対策：海外で品種登録出願を行うことが我が国農産物の輸出力強化につながる品種について、海外における育成者権取得に係る経費を支援【補助率：定額、1/2以内】
③種苗資源の保護：我が国で古くから栽培されてきた伝統野菜等の種苗資源について、地域において保存する取組を支援【補助率：1/2以内】
④植物品種保護制度の運用改善：種苗流通の過程で海外への流出を防止することが困難な事態に鑑み、種苗業者が登録品種を譲渡する際の取引履歴や利用条件の伝達等を円滑に実施するための手法を検討【補助率：定額】
⑤海外における植物品種保護等のための優先度の高い技術課題の機動的な解決等、東アジア植物品種保護フォーラムの開催及び登録品種の標本、DNA等の保存を実施【委託】
予算額・執行額
※単位は100万円
| 年度 | 要求額 | 当初予算 | 補正予算 | 前年度から繰越し | 翌年度へ繰越し | 予備費等 | 予算計 | 執行額 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2017 | - | 83 | 0 | 0 | 0 | 0 | 83 | 69 |
| 2018 | - | 95 | 0 | 0 | 0 | 0 | 95 | 90 |
| 2019 | - | 100 | 0 | 0 | 0 | 40 | 140 | 122 |
| 2020 | - | 138 | 0 | 0 | 0 | 0 | 138 | - |
| 2021 | 614 | - | - | - | - | - | - | - |
成果目標及び成果実績（アウトカム）
令和元年までに農産物（花き、青果物、茶）の輸出額を550億円にする。
農産物（花き、青果物、茶）の輸出額 （目標：2019年度に550 億円）
| 年度 | 当初見込み | 成果実績 |
|---|---|---|
| 2017 | - 億円 | 645 億円 |
| 2018 | - 億円 | 705 億円 |
| 2019 | - 億円 | 545 億円 |
毎年度品種登録審査の年間処理件数を1000件以上とする（平成29年度～令和元年度）
品種登録審査の年間処理件数 （目標：2019年度に1000 件）
| 年度 | 当初見込み | 成果実績 |
|---|---|---|
| 2017 | - 件 | 895 件 |
| 2018 | - 件 | 784 件 |
| 2019 | - 件 | 681 件 |
輸出重点品目の海外での１品種あたりの平均品種登録国数を２カ国とする
輸出重点品目の海外での１品種あたりの平均品種登録国数 （目標：2027年度に2 国）
| 年度 | 当初見込み | 成果実績 |
|---|---|---|
| 2017 | - 国 | - 国 |
| 2018 | - 国 | - 国 |
| 2019 | - 国 | 1.1 国 |
活動指標及び活動実績（アウトプット）
海外への品種登録出願に係る相談窓口への相談件数
| 年度 | 当初見込み | 活動実績 |
|---|---|---|
| 2017 | 100 件 | 144 件 |
| 2018 | 95 件 | 110 件 |
| 2019 | 90 件 | 123 件 |
海外への品種登録出願を支援した件数
| 年度 | 当初見込み | 活動実績 |
|---|---|---|
| 2017 | 20 件 | 30 件 |
| 2018 | 10 件 | 16 件 |
| 2019 | 20 件 | 328 件 |
主要な支出先
| 年度 | 支出先 | 業務概要 | 支出額（百万円） |
|---|---|---|---|
| 2019 | 植物品種等海外流出防止対策コンソーシアム | ・海外品種出願相談窓口の設置 ・海外出願マニュアル作成 ・海外品種登録出願に係る公募・選定・交付関係等の管理 | 72 |
| 2019 | 植物品種等海外流出防止対策コンソーシアム | ・新品種審査基準の作成 ・DNA識別による品種識別手法の開発 ・種子伝染性病害検査手法の開発 | 32 |
| 2019 | 公益社団法人農林水産・食品産業技術振興協会 | 東アジア各国が品種保護制度の整備・充実とその国際調和を図るため、各国の政策決定者による「東アジア植物品種保護フォーラム」の会合を開催するとともに、植物新品種の審査基準の作成などに関する協力活動を実施 | 13 |
| 2019 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 | 海外品種登録出願 | 12 |
| 2019 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 | 新たに登録される品種の植物体について、凍結乾燥及びさく葉による標本を作成し保存する。また当該植物体からＤＮＡを抽出し保存 | 5 |
| 2019 | ニッポン緑産株式会社 | 海外品種登録出願 | 3 |
| 2019 | 公益財団法人かずさＤＮＡ研究所 | DNA識別による品種識別手法の開発 | 3 |
| 2019 | 熊本県 | 海外品種登録出願 | 3 |
| 2019 | 国立大学法人弘前大学 | 海外品種登録出願 | 3 |
| 2019 | 福岡県 | 海外品種登録出願 | 3 |
| 2019 | 地方独立行政法人北海道立総合研究機構 | 新品種審査基準の作成 | 3 |
| 2019 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 | 種子伝染性病害の検査法の開発 | 2 |
| 2019 | 愛媛県 | 海外品種登録出願 | 2 |
| 2019 | 新潟県 | 海外品種登録出願 | 2 |
| 2019 | 株式会社サカタのタネ | 海外品種登録出願 | 2 |
| 2019 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 | 新品種審査基準の作成 | 2 |
| 2019 | 株式会社Ｒｏｓｅ Ｕｎｉｖｅｒｓｅ | 海外品種登録出願 | 2 |
| 2019 | 有限会社綾園芸 | 海外品種登録出願 | 1 |
| 2019 | 株式会社増田採種場 | アブラナ科野菜の種子生産の拡大及び機械化導入の検証 | 1 |
| 2019 | Team Makino | 高知県における伝統野菜、「牧野野菜」の維持・保存 | 0 |
| 2019 | 山形県 | 新品種審査基準の作成 | 0 |
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