斜面・対策施設下部が全面的に水没した場合の崩壊危険度の評価手法の検討
府省庁: 国土交通省
事業番号: 20-0540
担当部局: 国土技術政策総合研究所 土砂災害研究部 土砂災害研究室
事業期間: 2020年〜2021年
会計区分: 一般会計
実施方法: 直接実施、委託・請負
事業の目的
近年の豪雨災害により大規模な氾濫・浸水が発生し急傾斜地及びその対策施設下部が全面的に水没する事象が発生している。急傾斜地において斜面下部が水没した場合に斜面が不安定化するタイミングと度合いを評価する必要がある。また、法枠工、擁壁工等の急傾斜地崩壊対策施設が設置されている場合には、施設設計上想定されている斜面の土質強度が得られなくなり、斜面内の排水が出来なくなることで、斜面の安定性を確保する施設機能が十分に発揮されないリスクを定量化する必要がある。
事業概要
擁壁※1等が洪水及び内水※2氾濫により冠水した場合、擁壁水抜き管等を通じて、擁壁背面に水が浸入し、擁壁前面・背面一様に冠水した状態になることが考えられる。その後、擁壁前面の水が比較的速やかに排水されると擁壁背面の水が斜面内に残留し、残留地下水となり擁壁の安定性を損なう恐れがある。そこで、氾濫・浸水の被災地域を中心に、従来の老朽化調査に加え、水没による施設機能低下を緊急に調査し有効な対応策を検討するための危険度評価手法案を開発する。
※1 擁壁:土圧や地すべりなどの滑動力に対して斜面の崩壊やすべりを防止するための壁体の構造物
※2 内水:水防法第 2 条第 1 項に規定される雨水出水を指し、一時的に大量の降雨が生じた場合において排水施設に当該雨水を排除できないこと又は排水施設から河川その他の公共の水域若しくは海域に当該雨水を排除できないことによる出水。
予算額・執行額
※単位は100万円
年度 | 要求額 | 当初予算 | 補正予算 | 前年度から繰越し | 翌年度へ繰越し | 予備費等 | 予算計 | 執行額 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2020 | - | 30 | 0 | 0 | -5 | 0 | 25 | 25 |
2021 | - | 0 | 0 | 5 | 0 | 0 | 5 | - |
成果目標及び成果実績(アウトカム)
内水氾濫後の急傾斜地崩壊対策施設リスク評価に関する実態調査結果1件を公開する。
内水氾濫後の急傾斜地崩壊対策施設リスク評価に関する実態調査公開件数 (目標:2021年度に1.0 件)
年度 | 当初見込み | 成果実績 |
---|---|---|
2020 | - 件 | 1 件 |
活動指標及び活動実績(アウトプット)
内水氾濫後の急傾斜地崩壊対策施設リスク評価に関する研究項目の終了件数
年度 | 当初見込み | 活動実績 |
---|---|---|
2020 | 3 件 | 2 件 |
主要な支出先
年度 | 支出先 | 業務概要 | 支出額(百万円) |
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2020 | パシフィックコンサルタンツ株式会社 | 自然斜面における気液二相流解析モデル構築のための模型実験業務 | 15 |
2020 | 国土防災技術株式会社 | 内水氾濫を想定した斜面及び施設安定性検討業務 | 10 |